2011/03/12

新梅田シティ 梅田スカイビル 空中庭園のヒミツ5

今回の地震の規模や被害の甚大さに心を痛めております。
今、被害に合われている方々が、少しでも早く救護されますように。
そして、暖かく安心できる場所が確保され、必要とするものが行きわたりますように。

生き残った方が辛いと思うような状況もあるかと思いますが、
その方々に、生きる希望の光がさし込みますように。

今日は、テレビに映し出される未曾有の惨状に愕然とし、
頭痛がひどくなり、何も手につかなくなりました。
これからは微力でも、自分が出来ることを探していこうと思います。

献血は、私の場合、薬を服用しているので出来ないようです・・・
自分のためにも、人のためにも、健康であることが一番だと身にしみました。


大阪では、明治18年〈1885年〉に、
被災者27万人、大阪平野が1600年前の状態に戻ったといわれる洪水災害がおこりました。
オランダ人技師デ・レーケが中心となり、長年にわたり淀川改修工事が行われ、今の大阪があります。

今回の巨大地震により津波にのみ込まれた地域も、
以前より、災害に強い町に、再生、復活しますように。



そういうことの祈りをこめて、新梅田シティの記事を書こうと思います。
※引用文・図は、『空中庭園 連結超高層建築〈1993〉「新梅田シティ」の記録』より。

前回の記事では、『いままでの開発のように、過去の記憶のすべてを抹殺して建設される都市の先例を辿ってはいけないのである。』という引用文を載せました。

新梅田シティの『過去の記憶』は、原始の森や、大淀の氾濫原のことを指します。

新梅田シティの建設工事で、この大淀の地を掘削した際に、美しい貝が無数に採取された。この地は淀川の河口域であったために氾濫が繰り返され、土砂が堆積し、自然堤防が出来、その間に小さな流れが無数にみられたであろう。時には海水が入り込んだ干潟でもあった。この干潟に生息した魚介類を求めて、北や南の遠い地から数多くの渡り鳥が飛来し、骨を休めたであろう。この地に豊かな自然が満ち溢れていたのである。しかし、都市の開発は一貫してこういった豊かな海岸線を埋め立てることによって行われてきた。そして、こういった水辺の自然の多くが姿を消したのである。


新梅田シティの建設にあたっては、この地がそういった失われた古代の自然の営みの記憶を蘇らせたいと願った。長年の慣習のごとく、再開発では敷地を造成して建築を建てるとき、過去にその地がもっていた原風景や記憶を抹殺するのではなく、逆に土地のもっている記憶を呼び覚ますことが今こそ求められているのではないか。


カナル(運河)が『過去の記憶』の一つである淀川になります。
これは、上流側。


これが河口に近い側。
(もっと水量が多く、直線的な川になっていることがあるのかもしれません)


水が満水のときには直線に囲まれ、ごく一般的に都市などに見られる用水や舟の運航に供される人工的な水路の風景となる。文字どおり水の表面も穏やかな水平面となる。しかし、いったんこの水路からッ水が干上がると、全く異なる風景が水底に現れる。花崗岩の石によるぐねぐねとした数多くの曲線が、波紋のような図柄となって重なり、水路の直線と対照的である。この造形の源泉は、この地がもともと淀川の氾濫原であったことを示す原風景からきている






 大淀の原風景やその記憶が、新梅田シティに蘇る。しかし、こういった「いにしえの断片」が現代都市に蘇るには、その土地のもっていた気あるいは力が宿っていなければならない。この気あるいは力を、ここでは「地霊」と呼ぶ。地霊とは、土地や場から引き出される霊感とでもいえるものである。この概念は、18世紀イギリスで注目された「ゲニウス―ロキ」すなわち父性を表す守護の霊(ゲニウス)のある場所(ロキ)と同じものである。
 ランドアートの設置は、この地霊、ゲニウスーロキを新梅田シティに植えつけるに必要不可欠のモニュメントとして計画された。ランドアートの設置された場所は、特に大淀の原自然とかかわりのある場所、空間が選ばれた。『中自然』の森、『カナル』、そして『花野』の3ヶ所である。



今回は、『中自然』にあるランドアートを紹介します。

古代人のパワーに常にかかわり続けた森や水辺に棲む精霊や霊魂、神、それに伴う儀礼や特別なものに精霊が宿る対象を七つのアイテムとして選んだ。


フクロウ - 原始の知恵   冨長敦也作


山羊(農耕民にとって豊穣の神) - 豊かな獲物  冨長敦也作


いちじく(インドの聖典に登場、崇拝の対象) - 豊かな樹液  山口さとこ作


星 - 落ちてきた隕石  山口さとこ作


蛇(タイの水の神) - 再生するエネルギー  山口さとこ作


魚(死後、未開民族の肉体に入り込んだ霊魂) - 万物の供養  岩間弘作


炎(古代の祭典や儀式に使用 - 闇の中の光  岩間弘作



【追記】梅田スカイビル、空中庭園に興味のある方はシリーズで書いていますので、カテゴリー「60:新梅田シティ」でご覧ください(^-^)/

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